この時期は苺の最終時期としてジャム向けの、小粒で安い苺が出回る頃です。
そんな自家製でジャムには先ず作る前に懸念してしまうのは加熱中のかき混ぜに対しての億劫さ、コレで難しいと思ってしまいますから。
しかし道具次第で特に効率が左右される調理作業の通りに、仕上げを左右されるのは鍋次第。
よく果実の酸度が有るのでホーロー引きがとかガラスがとか、耳にされる方も有りましょうが、それは二の次。
一番重要なのは形状です、深鍋で蓄熱性が高いが第一なのです、とは。
<深鍋の理由> 吹きこぼれ防止と対流への容量。
コレは使う釜に目一杯炊くのは不向きな炊飯と同じで、鍋の大きさよりも半分の量での調理ならば、水分が有る程度蒸発した後では吹き毀れません。
そして、鍋の要領が有れば対流を妨げる事は無いので、素材全体に熱が均一に通り加熱ムラを防ぎます。
そして対流すれば底も部分も流れますので、本来は焦げ付きを防ぐのですが、ソレは下記の素材に左右されます。
<蓄熱性の理由> 焦げ付き防止
鍋の場合は用途が二分するのが沸かすだけか煮込むかですが、沸かすだけならば素材は熱伝導が高く薄いに限ります、その容器を温めるロスが防げますので、その分早く湧くと。
しかし素材が薄いとは、外部からの熱が熱の当たる部分だけに集中すると成ります。
そしてジャムに絶対不可欠な物は糖分ですね、要は焦げ付きやすい素材なのですから、素材が薄く外部の熱がダイレクトに内部にも集中する素材では、その部分だけが過過熱されれば、、
当然に焦げます、余談ですがホットケーキをムラ無く焼けるか否かもこの原理です。
逆に蓄熱性が高いとは、内部全体も熱が均一に成るので対流を邪魔せずに焦げ付きも防ぐのです。
これは和菓子で餡を炊く時に銅鍋が基本とされるのも同じ原理です、糖度が高く特に煮詰めなければ成らない餡を炊くのですから、鍋の種類で銅は熱伝導性が高いからと。
そして上記の早く湧くに出した熱伝導ですが、炊くとした加熱時間が長い用途の場合は、最低でも厚み2㎜は不可欠なのを忘れない様にして下さい。
更に薄くて熱伝導が高いとは、熱が逃げるも同じ事でダイレクトに熱が内部に入る以外に熱が逃げるのです、その分絶えず熱を加えなければ成らない省エネとは縁遠い結果に至ってしまいます。
所で忘れがちですがジャム用の苺には小粒に限ります、苺は表面が赤いのですから粒が小さい程に赤は鮮やか、ですね。