間もなくオープン3周年
西武有楽町線「新桜台」駅から徒歩2分。
※西武池袋線「江古田」駅からは徒歩4分
お店は静かな住宅街の中にある。
川本ご夫妻がこの地にお店をオープンしたのが2010年11月11日。
オープンから間もなく3周年を迎える。
ご夫婦ともにこの近くのご出身ということで、慣れ親しんだこの地を選ばれた。
白い壁の店内はとてもかわいらしく、清潔感がある。
欲しいパンをスタッフさんに伝えて購入する対面式販売だ。
自然と会話が弾んでしまう、、そんなアットホームなパン屋さんだ。
店名のジャンゴとは?
と、尋ねると店の奥に行き少しすると店内に心地よい音楽が響き渡る。
「これですよ」と教えてくれたのは、伝説のジャズギタリスト『ジャンゴ・ラインハルト』
シェフが好きでよく聴いているという。そこからつけた名前だという。
まるで古いアメリカ映画で流れるような音楽だ。
シェフの目指すところは「21世紀型 町のパン屋さん」
いつ行っても食べたいパンがある。小さい子供からお年寄りまでみんなが食べたいパンがある。ハード系、調理パン、デザートパン、そしてあんぱんもある。
川本シェフはいう。「他で流行っているようなことをすると楽なんです、でもそれはしたくない。基本に忠実でありたい」
ジャンゴのパンたちと出会った
ドアを開けると正面のショーケースにはたくさんのパンたちが勢ぞろい。
バリエーション豊富なパンたち。
見ているだけで幸せになるとはこのことだ。
常時70~80種類を用意しているというのは驚きだ。
まるで宝石のようにキラキラとしているデニッシュ。
定番のダークチェリー、洋ナシ。季節限定のイチジクが仲間入りしていた。
お店の人気商品は地元「江古田はちみつ」とマスカルポーネをサンドした「アマンド」
とても優しい風味で子供からお年寄りに喜ばれる商品だ。
こちらはクロワッサン兄弟。きれいな焼き色が印象的。
あんぱんも人気商品だ。
実は中のあんは奥様のお母様手作り!!自然の甘味がなんともよい。
どこか懐かしさを感じたのは「母手作り」ということだったようだ。
カボチャとクリームチーズ、栗とクルミ、レーズンとクルミ、プレーン
新商品を入れて4種類のロデヴが並ぶ。
大型店ならともかく、個人店でしかも他にも種類豊富なところにロデヴ4種類は圧巻だ。
食パンもおいしそうに並んでいる。
焼き上がったばかりのバゲット。パリパリの音をお聞かせできないのはとても残念。
秋の新商品 ラインナップ
栗はひとつひとつ丁寧に剥き、煮詰めてシロップ漬けしたものを使用している。見事に大きな栗たち。
「生地が余ったので作ってみました」といって見せてくれたのは「コンブ入りバゲット」
羅臼コンブを使用しているという。
ルヴゥン生地のモチモチした食感を味わっていると、後からコンブの風味が口の中に広がる。
面白い!バゲットもこんな風な食べ方があったのかとあらためて思う。
日本酒や和食に合う一品だ。
こだわりサンドイッチ
ジャンゴのサンドイッチは面白い。
とにかく具が他店では見かけないものばかりだ。
この日はこちらの4種類があったので、奥様お勧めの「めかじきの竜田揚げ」を購入。
パンはチャバタを使用。
とにかくおいしい!このボリュームもすごい!!
紫キャベツの酢漬けがアクセントとなりペロリと完食してしまう。
そしてさらに驚くのは、サンドイッチも常時10種類ほど用意しているという。
サンドイッチは持ち帰ることを考えるとなかなか…という私に「近くに公園ありますよ」と川本シェフが教えてくれた。次回はその手て行ってみよう!!
天然酵母
酵母は2種類を使用
取材を終えて
自転車愛好家の川本シェフ。
お店ではサイクルキャップがトレードマークだ。
奥様はキッチンでのパン作りと接客を担当されている。
お写真をぜひ!とお願したところ「いえいえ…」と。
せめて横からでもということで撮らせていただいた。
「うちは3周年だからとっても特別なことはしないんですよ」と。
いつものとおり、基本に忠実ということであろう。
完売したらお店を閉めるというのも一つのやり方だけど、そうはしたくない。
閉店時間ギリギリに来てもパンがある。そんなパン屋さんを続けていきたい。
そう話してくれた。
店名にある「ブーランジェリー」
フランス語でパン屋さんを意味するが、そこには【職人自らが小麦を選び、粉をこねて、焼いたパンをその場で売るお店】の決まりがある。
あらためてジャンゴはブーランジェリーなお店だと思うと同時に、川本シェフはブーランジェな方だと思った。
今流行りのパンを作ることは簡単だ、でもあえて『基本に忠実』を続けていくという一番難しいところを選んだからこそ、ジャンゴらしい町のパン屋さんなんだと思う。