~気持ち・ハートを大切にしたいという想いから~
店名は『Le Coeur(ル クール)』
シェフの気持ちを大切にしたいという想いから命名。
いつもご近所さんが気軽に立ち寄っている。
スカイツリーのおひざもと、静かな住宅街のこの場所は両国国技館、大江戸博物館もすぐ近くという距離だ。
実はここ墨田区亀沢はあの葛飾北斎の生誕地。通りの街路灯には北斎作品を展示している。2015年には北斎美術館もオープンする予定。
店内は白を基調としていてとても明るく、イートインスペースもあるので気軽に食事もできる。
驚くほどの種類が揃うお惣菜たち
オープンは2011年9月14日。
実はパン屋さんを始める前はイタリア料理のお店。とてもおいしいと評判だったが、シェフがパン屋さんをやりたいという想いで転向した。
入口を入ると正面にはガラスショーケースが置かれている。
中にはどれもおいしそうなお惣菜がたくさん並んでいる。ここはパン屋さん?と勘違いしてしまいそうなくらいだ。
お店人気№1の白レバーパテ、その他にテリーヌ、パテ・ド・カンパーニュ、マリネ、サラダetc…。
とにかく豊富な品揃えだ。
どうしてこんなにも揃えているかと伺ってみると、そこにはシェフのこだわりが見えてきた。
「例えば、パーティーをするときにバゲットは●●で、お惣菜は■■で、ワインは▲▲で…。でもうちの店では一度に全部そろえることができるんです。例えば、今日は仕事で遅くなってしまい家に帰っても食べるものがなぁ…と思ったとき。パンとちょっとお惣菜を買って、あとは家にあるワインを飲みながら…。そんな風に来ていただきたい、だから夜遅くまでお店を開けているんですよ」
閉店時間が22時と遅いのもこういったシェフの想いからだったようだ。
取材日にはこちらの12種類。日によって内容が変わるので事前に確認をすることをお勧め!
~Le Coeur(ル・クール)のパンたちを紹介~
あんぱん、カレーパン、フォカッチャ etc…。
どれも子供からお年寄りまで好まれるパンたちがずらりと並ぶ。
写真右下は新作のそば粉パン。炒った蕎麦の実も入っている。
ハード系のパンたち。
Le Coeurでは週交代で毎週水曜日にハード系が店頭に並ぶ。
セーグル、カンパーニュ、ペイザン(全粒粉100%)、そしてそば粉が仲間入り~
料理人「茂木シェフ」
茂木シェフの経歴は面白い。
もともと料理人なので、とにかく料理に関する知識はたくさん。
実はパンは独学だという。「僕はどこにも修行に行ってないので、日々勉強です」
そんなシェフとパンとの出会いは、イタリア料理のお店時代に契約農家さんのお宅にお邪魔したときのこと。
たまたま農家さんの息子さんが家にいてパンを焼いて出してくれた。
それが衝撃を受けるほどのおいしさだったという。
「こんなにおいしいパンがあるのか!!」そのときのパンはカンパーニュだったそうだ。
聞けば、その息子さん。
元々はポンパドールの職人さんでその後、あの有名な「ブレッド&サーカス」でも職人として働いていたそうだ。
シェフはこのパンを食べてからパン屋さんをいつかはやりたいと思っていた。
お店には常連さんもよく訪れる。
「今日は●●のメニューなんだけど、どのパンが合う?」と声をかけると「それだったら●●がいいですよ」とシェフは気さくにこたえてくれる。
イタリア料理のお店時代もパンは料理と合わせて提供していた。お客様からおいしいと評判になり、外で販売してみたところそれが大変好評だった。
パン屋さんをやりたいという気持ちがどんどん熱くなっていたときに、東日本大震災があった。
そして、やりたいことはやろう!!と決心しパン屋さんに転向した。
地元出身のシェフは本当にこの土地が大好きだ。
レストランやパン屋さんが元々なかったこの場所で地元の人に喜んでもらいたい。
遠くからわざわざ買いにきていただけるのは本当にありがたい、でも地元の人に毎日1個でもいいから買いに来てもらうのが本当に嬉しい。
そう語る。
ランチが復活
しばらくお休みしていたランチが復活した。
メニューは月替わり、もちろんパンは食べ放題♪
Le Coeurのイベント
料理人としても腕を落としくしたくないという気持ちで、こうしてイベントを開催して振る舞っている。もちろん味は超一流!
さといもは皮ごと素揚げ、〆のラーメンは「シマシマトム」さんより
約1ヵ月熟成させた牛肉の周りをそぎ落とし、中心部分をステーキで。
バゲット、シャンピニオン、バタールなど…パンも食べ放題!!
これからのLe Coeur
今はシェフ一人で仕込みからパン作りまでをしているため、商品がなかなか安定しないという。
できれば人を増やし、サンドイッチやいろんなパンを作っていきたい。そしてできればもっと早い時間からも営業をしたい。そんな目標を話してくれた。
取材を終えて
シェフはとても心暖かい方である。
時には冗談を、時にはパンについて・料理について熱く語ってくれる。
そんな言葉の中に、いつもお客様への感謝する想いが込められている。
まさに「Le Coeur」な方である。