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1日限りのパン屋「職人主義」

編集部たかこ
2015.04.04
まだまだ寒い2月28日の朝8時、青葉台駅からバスで10分ほどの場所に、長い行列が出来ました。
1日限りのパン屋「職人主義」
パン屋開業支援を全国的に行っている「ジャパン ベーカリー マーケティング」が企画したイベントで、「小麦のスペシャリスト」として名高い山﨑豊シェフが招かれ、1日限りのパン屋を開業しました。
パンがなくなり次第終了とのことで、山﨑豊シェフのパンを買い求めたい人が、開店前からたくさん訪れました。
「小麦のスペシャリスト」と呼ばれる山﨑豊シェフ
山﨑豊シェフは、ドイツ、フランスの地でパンと菓子について学ばれ、その後「ジェラールミュロ(福岡・熊本)」、「ブーランジェリーブルディガラ(大阪)」等でグランシェフを務め、国内でのパンコンテストでも受賞歴があり、2012年パンの世界大会ibacup(ドイツ・ミュンヘン)においては、日本代表監督を務めています。豊かな経験と高い技術から「小麦のスペシャリスト」と呼ばれ、パン業界の名士でもあります。
しかし現在、パン技術指導者として国内外で活躍中のため、山﨑豊シェフのパンを買える機会は残念ながらなく、「職人主義」が貴重なチャンスということで、パン好きの中でも話題になり、当日の行列になりました。
世界トップレベルの技術で焼き上げたパンが並んだ
「職人主義」セーグルカレンツ
朝の4時から仕込みを初め、美味しいプロシュートが入った「パンオパルマ」や、バニラビーンズが香る贅沢な「メロンパン」、カレンツたっぷり入った「セーグルカレンツ」など25種類のパンが焼き上げられました。
「職人主義」メロンパン
夕方出会えた幸運、4キロのカンパーニュ
店内のパンはほとんどなくなり、お客様も少なくなった夕方頃、店内がパンの芳ばしい香りで再び満たされ始めました。徐々にその香りは強くなり、窯の方を見ると、見たこともないような大きなパンが焼きあがりました。
大きく半分にカットすると、勢い良くボワッと蒸気が上がり、たっぷりの水分を含んだ瑞々しいクラムが顔を出しました。
この「十勝のカンパーニュ」は、十勝産石臼挽小麦粉(きたのかおり・きたほなみ等)70%とフランス産小麦アパッシュ種30%使用。力強い香りのカンパーニュが焼きあがりました。夕方来た人だけの幸運。
小麦のテロワールを引き出す
山﨑豊シェフは、「カンパーニュとはフランス語で田舎風という意味で、フランスでは地方ごとに違ったパンをカンパーニュと呼ぶのです。その土地の小麦を使い、その地方の料理にあったパンがカンパーニュなのです。
日本のパンも、日本の小麦を良く知ることでそれぞれの小麦の魅力を引き出した美味しいパンが出来ます。シンプルで小麦の美味しさが詰まったパンは、洋風のスープや料理にだけでなく、普通の家庭料理とあわせて楽しんで欲しいと思っています。
カンパーニュみたいなパンは、肉じゃがとかと一緒に食べると本当に美味しいですよ。」と教えてくれました。
1日限りのパン屋「職人主義」。目の前で、世界レベルの職人の技術を見ることが出来、またパンを買うことが出来るという素晴らしい企画でした。ぜひまた山﨑豊シェフの「職人主義」がオープンする日が来るのを楽しみに待ちたいと思います。
ライフワークとなっている東日本大震災復興支援「チャリティー製パン講習会」
山﨑豊氏は、東日本大震災復興支援を目的としたチャリティー製パン講習会を主催しています。既に11回を重ね、講習会の目的も内容も素晴らしいので、興味のある方にお勧めいたします。講習会は、パン製造業の以外の一般の人も参加できます。次回開催は、秋頃を予定しているそうです。
※3月11日に開催された第11回チャリティ講習会の様子は、こちら
http://pansta.jp/report/uiy3661/


ジャパンベーカリーマーケティング株式会社HP
http://totszen-package.jp/company/

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この記事を執筆したパンライター
編集部たかこ ( 神奈川県 / 女性 )
パンとパン屋さんが大好きなパンおたくです。 「パンを食べると幸せな気分になる」というこの気持ちをみんなで共有したいと日々パンスタで活動しています。パンスタ青木たかこ。トースターマニア。トースト料理研究家。
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